SNS上では「扉付きの棚にぎっしり詰め込んで隠す収納」や「シンク下の引き出しへの収納」がおしゃれな整頓術として紹介されることがありますが、住環境衛生の観点からは重大なリスクを孕んでいます。
洗面所や脱衣所は、入浴時の湯気や手洗いの水飛沫により、家庭内で最も湿度が上昇しやすい環境です。特にシンク下は排水パイプからの微細な湿気や下水臭が滞留しやすく、ここに綿製品であるタオルを高密度で密閉保管すると、繊維が湿気を吸収して雑菌(モラクセラ菌など)が繁殖し、タオルのカビ臭防止保管法としては逆効果になります。
一度繊維の奥に定着した生乾き臭・カビ臭は、通常の洗濯では容易に除去できません。衛生的な保管を保つための必須条件は以下の通りです。
- 通気スリットの確保:ボックスに入れる場合は、密閉プラスチックではなく、ワイヤーバスケットやファブリック素材、スリット入りケースを選ぶ。
- 詰め込み率70%の原則:収納スペースに対して100%詰め込むと空気の流れが止まります。指がスッと入る余裕(全体の約7割)を残して収納する。
- 先入れ先出しのローテーション:同じタオルばかり使い古して残りが放置されるのを防ぐため、「洗ったものは上(または右)から入れ、使うときは下(または左)から取る」仕組みを作る。
もしすでにタオルの嫌なニオイが気になる場合は、収納を見直す前に「60度程度のお湯に酸素系漂白剤を溶かして30分つけ置き」するか、コインランドリーの高温乾燥機(70度以上)にかけて繊維内の原因菌を死滅させることが肝要です。