複数の原子が結合したまま電荷を持つ「多原子イオン」は、周期表の法則だけでは導きにくいため、語呂合わせやグループ分けを活用するのが極めて有効だ。
特に混同しやすい硫酸イオンと硝酸イオンの化学式は、以下のフレーズで確実に定着させよう。
① 硫酸イオン($\text{SO}_4^{2-}$)と硝酸イオン($\text{NO}_3^-$)の語呂合わせ:
「硫酸は 押して($\text{O}_4$) 二人に($2-$) 嫌がられ、硝酸は おっさん($\text{O}_3$) 一人($1-$)で 立ち去った」
・硫酸イオン:$\text{S}$ に $\text{O}$ が4個で $2-$($\text{SO}_4^{2-}$)
・硝酸イオン:$\text{N}$ に $\text{O}$ が3個で $1-$($\text{NO}_3^-$)
② その他の必須多原子イオン一覧と覚え方:
・アンモニウムイオン($\text{NH}_4^+$): アンモニア($\text{NH}_3$)に水素イオン($\text{H}^+$)が1個くっついたもの。唯一頻出する1価の多原子「陽」イオン。
・炭酸イオン($\text{CO}_3^{2-}$): 「炭酸($\text{CO}_3$)を飲んで 二日($2-$)酔い」。
・酢酸イオン($\text{CH}_3\text{COO}^-$): 食酢の成分。後ろの水素が外れて $1-$ になる。
・リン酸イオン($\text{PO}_4^{3-}$): 「リンゴ($\text{PO}_4$)を 三人($3-$)で 分け合う」。
高校化学におけるイオン式の作り方の鉄則は、陽イオンと陰イオンの価数の最小公倍数を見つけることだ。例えばアルミニウムイオン($\text{Al}^{3+}$)と硫酸イオン($\text{SO}_4^{2-}$)が結合して硫酸アルミニウムを作るとき、電荷の合計をゼロにするため $\text{Al}_2(\text{SO}_4)_3$ となる。多原子イオンが複数個ある場合は必ず(カッコ)をつける点に注意しよう。