スペイン・ムーア様式の優美なアーチと、鮮やかなコーラルピンクの外壁。ワイキキビーチの白い砂浜に映えるそのコントラストは、一度目にすれば決して忘れられない鮮烈な記憶となる。ハワイ王朝の旧離宮跡地に建てられたという歴史的背景は、建物の随所に刻まれた彫刻や高い天井のアーケードからも色濃く感じ取れる。
館内を歩けば、まるで生きた博物館に迷い込んだかのような錯覚を覚える。徹底的に手入れされた回廊のタイル、柔らかな自然光が差し込むオープンエアのロビー、そして緑豊かなココナッツ・グローブ。近代的な合理性とは対極にある、空間そのものを贅沢に使う設計思想こそが、旅慣れた大人たちを惹きつけてやまない理由だ。