かつては衛星放送のアンテナを一本立てれば事足りた。しかし現在、スポーツ中継市場は完全な戦国時代に突入している。DAZN(ダゾーン)がJリーグや欧州主要リーグを抑えれば、ABEMA(アベマ)が国際大会や注目カードを仕掛け、SPOTV NOWやWOWOWが特定リーグやカップ戦の独占権を握る。この激しい陣取り合戦が、バーの現場に壊滅的な負担を強いている。
「全試合を網羅して客を呼ぼうとすれば、4社から5社の法人プランを重複契約しなければならない。それだけで家賃を超える固定費になる」と、都内でバーを営む店主は吐露する。個別のプラットフォームごとに異なる商業利用規約、複雑極まる手続き、そして高額な請求。分断された配信網が、街のパブカルチャーの首を絞めている。