「やばい」の正体!江戸の裏社会語源から若者言葉の激変を追う

「やばい」の正体!江戸の裏社会語源から若者言葉の激変を追う

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歴史の針を江戸時代まで巻き戻そう。この言葉のルーツには、裏社会のスリルと生々しい生活実感が張り付いている。江戸時代語源史の研究によれば、最も有力な起源とされているのが「厄場(やば)」、すなわち牢屋や看守の詰め所を指す隠語だ。罪人や盗賊たちが役人の目を盗み、「やば(厄場)になりそうだぞ」、つまり「捕まりそうだ、危ないぞ」と警戒し合った符丁が、形容詞化して「やばい」へと転じたとされる。

もう一つの説として、危険な場所や怪しげな取引所を意味した「矢場(射的場)」に由来するという見解もある。いずれにせよ、三省堂国語辞典の編纂で知られる国語辞典編纂者・飯間浩明氏が指摘するように、当初の「やばい」は一般市民が公然と口にする言葉ではなく、警察組織の追手を恐れる犯罪者たちの間でひそかに囁かれたダーティーな日本語スラングだったのだ。それが時を経て、明治から昭和の不良少年、テキ屋、そして芸能界の裏方へと伝播していった。

中島 亮太
著者

中島 亮太

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