現在、世界の宇宙輸送市場は米SpaceXの「ファルコン9」による独壇場が続いている。さらに、ウクライナ情勢に伴うロシア製ソユーズロケットの排除や、欧州の「アリアン6」の開発遅延などにより、世界的な「ロケット不足」が深刻化していた。
その中で、着実に成功体験を積み重ねてきた日本のH3ロケットは、国際市場において貴重なオルタナティブ(代替選択肢)として定着しつつある。SpaceXの高い打ち上げ頻度に対抗するため、日本が打ち出した強みは「圧倒的な打ち上げ精度」と「オンタイム(定刻)発射率の高さ」、そして「きめ細やかなカスタマーサポート」だ。高価値な静止通信衛星や学術探査機を保有する各国の顧客が、安全確実な輸送網として日本を選択するケースが増えている。