新幹線における荷物規制がここまで厳格化された背景には、急増する旅客に対する安全管理と車内秩序の維持がある。鉄道・旅客輸送業を取り巻く環境は、訪日外国人観光客の増加によって大きな変容を遂げており、車内事故の防止やスムーズな乗り降りの確保が急務となっている。国土交通省も交通機関における安全ガイドラインの策定を推進しており、非常時における避難動線の確保や落下防止策の徹底を鉄道各社に求めてきた。
こうした状況について、東海旅客鉄道(JR東海)の丹羽俊介(JR東海社長)は、すべての乗客が快適かつ安全に利用できる車内環境づくりの重要性を強調している。急ブレーキ時の安全確保や、通路を塞ぐ荷物による乗降の遅延防止は、安全運行を第一とする鉄道事業にとって譲れないラインだ。制度の定着と乗客への認知周知を進めることで、トラブルのない輸送体制の維持が目指されている。