テレビ朝日の看板番組である『徹子の部屋』に出演した際、樋口氏は自身の加齢や暮らしぶりについてユーモアを交えて語り、大きな反響を呼んだ。また、NHK総合のドキュメンタリー番組や討論番組でも、彼女の発言は常に視聴者の共感を呼んできた。
こうした番組のトークの中で、ふとこぼれ出る家族のエピソードがある。娘から掛けられたさりげない一言や、日常のちょっとした毒舌混じりのアドバイス。それらは、厳しい批判に晒されることもある評論家としての心を、陰で優しく解きほぐすオアシスとなっていた。
画面越しには見えない場所で交わされる母娘の会話こそが、90代を迎えてなお衰えない切れ味鋭い言葉の源泉となっている。