実姉・神田うのの華麗なライフスタイルや奔放な言動は、かつてワイドショーを席巻した。そのたびに弟である伸一郎にも好奇の目が向けられたのは避けられない事実だ。仕送りや高額なプレゼントといったエピソードがバラエティ番組で面白おかしく取り上げられるたび、世間は彼を「お坊ちゃん芸人」として片付けようとした。
だが、本人の胸中は決して穏やかではなかった。姉の知名度を使えばテレビの露出は増える。しかし、それは芸人としての純粋な評価ではない。姉の存在を完全に否定するのではなく、ユーモアに昇華させながらも、決してそれに溺れない。その絶妙なバランス感覚を保つために費やされた精神的エネルギーは計り知れないものだった。