電気保安を所管する経済産業省は、住宅用電気設備の保安体制を厳格に定めている。なぜ国家資格である「第二種電気工事士」が必要なのか。それは単に電線をつなぐ技術だけでなく、許容電流の計算、絶縁抵抗の測定、法令に合致した適切な器具の選定といった総合的な電気工学の知識が求められるからだ。
第二種電気工事士は、使用する電線の太さや被覆を剥く長さ(ストリップゲージ)をミリ単位で正確に管理し、専用の検電器を用いて停電の確実な確認を行ってから作業を進める。プロが作業すればわずか10分から15分程度で完了する内容であっても、そこには長年の安全基準に裏打ちされた厳格な手順が詰まっているのだ。