市販のしらす干しや釜揚げしらすは、大人がそのまま食べる分には程よい塩気でも、乳幼児にとっては塩分濃度が高すぎる。ここで多くの親が陥る罠が「過剰な茹でこぼし」だ。
塩分を抜こうと鍋で何分間もグラグラと沸騰させ続ける調理法は、実は大きな損失を招く。水溶性の旨味成分だけでなく、水溶性のビタミン類まで茹で汁へ完全に溶け出してしまうからだ。結果として残るのは、旨味の抜けたパサパサの繊維質だけ。これでは舌触りに敏感な赤ちゃんが吐き出してしまうのも無理はない。
逆に、表面を熱湯でサッとくぐらせるだけの手抜きも禁物だ。中まで均一に脱塩されておらず、塩抜き下処理として不十分なまま器に盛られるケースが後を絶たない。味覚形成の初期段階にある乳児にとって、過度な塩分刺激は将来の偏食リスクにも直結する。