J-POPシーンにおいてカバー曲企画は数多く存在しますが、なぜAcid Black Cherry カバーアルバムは10年以上が経過した今も「別格」として語り継がれるのでしょうか。その最大の理由は、原曲に対する徹底的なリスペクトと、yasuという稀代のボーカリストが持つ圧倒的な表現力にあります。
yasuが手掛けたカバーの最大の特徴は、「原曲の持つメロディの美しさを1ミリも損なわずに、自身のボーカルとモダンなロックサウンドへ昇華させる技術」にあります。多くの男性ボーカリストが女性曲をカバーする際、キーを大幅に下げて自身の音域に合わせるのが一般的です。しかしyasuは、女性ボーカル特有の繊細なトップノートを原曲キー、あるいは半音程度の微調整のみで歌い上げます。
さらに、アレンジ面ではハードロック、ヘヴィメタル、AOR、アコースティックといった多彩なジャンルを自在に横断。生ドラムの力強いグルーヴや重厚なツインギターを軸にしつつも、主旋律の切なさを際立たせる緻密なストリングスやピアノを重ねることで、原曲ファンをも唸らせる完成度を実現しました。単なる「カラオケの延長」とは一線を画すスタジオワークの結晶が、Acid Black Cherry カバー曲 評判を不動のものにしています。