「無料で見られるなら海外の動画サイトでも構わない」という安易なアクセスは、想像を絶する金銭的・セキュリティ的被害を引き起こす引き金になります。いわゆる「海賊版サイト」や「無料アニメ・ドラマまとめサイト」の実態は、著作権侵害コンテンツをエサに不正プログラムを踏ませるサイバー犯罪の温床です。
情報セキュリティ専門機関の調査によると、違法ストリーミングサイトにアクセスした際のリスクには以下のような具体的な被害が確認されています。
- 悪質な広告スクリプトによる端末感染:画面に「ウイルスに感染しました」「システムを更新してください」といった偽警告を表示させ、高額な不正アプリを購入させたり、パスワードを窃取するフィッシング詐欺。
- 暗号資産の不正マイニング:動画を再生している裏で、閲覧者のスマートフォンのCPU処理能力を無断で使用して仮想通貨を発掘させ、端末の異常発熱やバッテリー劣化を引き起こす。
- 個人情報の不正取得:端末内の連絡先データや位置情報、Cookie情報が海外の不正サーバーへ送信され、スパムメールや詐欺電話のターゲットリストに登録される。
法的なリスクも決して無視できません。日本では著作権法の改正により、「違法にアップロードされたコンテンツであることを知りながらダウンロードする行為」に対する刑事罰(2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金、またはその両方)が私的使用目的であっても適用されます。ストリーミング再生であっても、端末の一時キャッシュデータの性質によっては法的なグレーゾーンに踏み込む恐れがあります。
安全な正規サービスを見極める最も確実な指標は、一般社団法人日本電子書籍出版社協会や映像配信事業者などが掲示する「ABJマーク」や、文化庁の認可を示すライセンス表示の有無です。民放公式のTVer、各局オンデマンド、ABEMAなどの正規アプリには必ず運営会社の明確な特定商取引法に基づく表記がなされており、怪しい海外サーバー経由の通信は一切発生しません。