物語のクライマックス、イタリアから一時帰国した聖司は、早朝に雫の家の前へと自転車で駆けつけます。奇跡的に目を覚ました雫はベランダから聖司の姿を見つけ、二人は聖司の自転車に乗って夜明け前の街へと向かいます。
急な坂道を二人乗りで登る際、雫は自転車から飛び降りて後ろから懸命にペダルを押しながら、「お荷物になりたくないの! 私だって役に立ちたいんだから!」と叫びます。この場面は、お互いに依存するのではなく、対等なパートナーとして支え合って生きていきたいという雫の自立心が象徴された屈指の名シーンです。
丘の上の「秘密の場所」に到着した二人は、美しい朝焼けを見つめながら心を通わせます。そこで聖司は雫を強く抱きしめ、「俺たち、結婚しよう!」と告白。雫もまた「うん、嬉しい!」と笑顔で応え、二人が未来を誓い合う爽やかなシーンでアニメーション映画は幕を閉じます。中学生にしては大胆なプロポーズですが、職人として一人前になって帰ってきたら一緒になろうという、聖司なりの純粋で強い決意の表れでした。