SNSや大手掲示板、レビューサイトにおける視聴者の生の声に耳を傾けると、40代バイプレイヤーに対する熱狂的な支持と、独特の受容のされ方が見えてきます。
サスペンスドラマやミステリー作品の放送中、X(旧Twitter)上では毎週のように次のような実況ポストが何千件と飛び交います。
「迫田孝也が出てきた瞬間、全員が『こいつが黒幕だな』と疑う現象に名前をつけてほしい」
「宇野祥平さんが定食屋の店主役で出てきただけで、この町で何か凄惨な事件が起きると確信した」
「忍成修吾が爽やかな良い上司役をやっている……絶対に最終回直前で裏切るはずだ、騙されないぞ」
ネット上の反応を検証すると、視聴者は彼らに対して単なる「役柄」以上の感情を抱いていることが分かります。40代悪役俳優の実力派一覧に名を連ねる彼らがキャスティングされること自体が、ドラマのサスペンス度を高める「伏線」として機能しているのです。善人役として出演していても視聴者に「何かあるのでは」と勘繰らせ、物語の最後まで緊張感を引っ張ることができるのは、彼ら独自の怪演とキャリアの賜物です。
一方で、「顔は知っているのにどうしても名前が出てこなくて、家族と検索大会になった」「スマホで『ドラマ名 犯人 俳優 40代』でググってようやく山中崇さんに辿り着いた」という書き込みも日常茶飯事です。しかし、これは決して知名度の低さを意味するネガティブな現象ではありません。むしろ役柄そのものになりきり、私生活のキャラクターを感じさせない「カメレオン俳優」としての究極の褒め言葉といえます。