カツオのたたきといえば、「ポン酢しょうゆ」か「塩とスライスにんにく(塩たたき)」で食べるのが王道と信じられてきました。そのため、マヨネーズを添える食べ方に対しては、ネット上でも「生魚に油をかけるなんてあり得ない」「高知の文化を侮辱している」といった否定的な意見が散見されます。
ところが、現地の食文化を取材すると、全く異なる事実が浮き彫りになります。カツオの一本釣りで名高い高知県中土佐町久礼(くれ)や黒潮町などの沿岸部では、家庭の食卓や居酒屋のメニューとして「カツオのたたきにマヨネーズ」はごく当たり前に供されてきた歴史があります。
この食べ方が全国区で広く知られる決定打となったのが、人気テレビ番組『秘密のケンミンSHOW』での特集でした。番組内で「高知県民はカツオのたたきにマヨネーズをたっぷりかけて食べる」と紹介された際、スタジオの出演者やSNS上では一時騒然となりました。しかし、放送後に実際に試した視聴者から「想像を絶する美味さ」「もうポン酢だけには戻れない」と絶賛の投稿が相次ぎ、ネット上のネガティブな反応は一気に覆ることになったのです。