キムチスープに関して、ネット上で頻繁に見受けられる誤解の一つに「キムチの乳酸菌は加熱すると死滅するからスープにすると健康効果がなくなる」という説があります。
確かに、生きた乳酸菌は60℃以上の加熱で死滅(不活性化)します。しかし、近年の腸内環境研究においては、死滅した乳酸菌(死菌体)であっても、腸内に存在する善玉菌の重要なエサとなり、腸内フローラを整える働きがあることが明らかになっています。加熱したからといって、発酵食品としての恩恵がゼロになるわけではありません。
さらに、キムチスープのダイエット効果と栄養という観点でも見逃せないメリットがあります。唐辛子に含まれるカプサイシンは加熱処理によって壊れることがほとんどなく、摂取することで中枢神経を刺激してアドレナリン分泌を促し、体脂肪の燃焼をサポートします。さらに、温かいスープとして摂取することで内臓温度が上昇し、基礎代謝の活性化にも寄与します。
また、「酸っぱくなったキムチは傷んでいるから捨てるべき」というのも大きな誤解です。異臭やカビがない限り、酸味の増加は乳酸発酵が順調に進んだ証拠です。この発酵が進んだキムチこそ、加熱調理によって豊かな有機酸の旨味へと変化するため、本場韓国でもチゲには「熟成して酸味の強くなったキムチ(ムグンジ)」が好んで使われています。