『完全感覚Dreamer』が世に放たれたのは2010年2月3日。この楽曲の背景には、バンドの存続そのものが危ぶまれた凄絶なドラマが存在します。2009年春、ギタリストの不祥事による脱退を受け、ONE OK ROCKは約5ヶ月間の活動休止を余儀なくされました。全国ツアーの中止、タイアップの白紙化、そして世間からの激しいバッシングを浴び、周囲からは「もう終わったバンド」と冷ややかな視線を向けられていた時期です。
残された4人のメンバー(Taka、Toru、Ryota、Tomoya)は、活動再開に向けて暗中模索を続けました。サポートギタリストを入れず「4人でONE OK ROCKを継続する」という決断を下した彼らが、復活の狼煙として掲げたのが初の日本武道館単独公演の開催決定であり、その切符として命懸けで制作されたのが本作でした。
当時の音楽雑誌のインタビューにおいて、Takaは「この曲でダメならバンドを解散するくらいの覚悟だった」「世間に対する怒りと、自分たちの存在証明を叩きつける思いで書いた」と赤裸々に語っています。綺麗事や言い訳を一切排除し、自らの音楽と覚悟だけで全員をねじ伏せるという強烈な反骨精神が、この楽曲の爆発的な推進力となっているのです。