沈黙の臓器が発するSos!肝臓疾患の初期症状と見逃せない危険サインにまつわる興味深い視点を分かりやすく発信ます。
肝臓の障害度合いを客観的に把握する上で、健康診断の血液検査データは命綱となります。特に肝細胞の破壊を示す「ALT(GPT)」「AST(GOT)」、そして胆道系やアルコール・薬物負荷を示す「γ-GTP」の推移を正しく読み解く必要があります。
検査項目基準値目安数値上昇時に疑われる病態臨床現場での評価と対応ALT (GPT)7〜30 U/L脂肪肝、非アルコール性脂肪肝炎、慢性ウイルス性肝炎肝細胞特異性が高く、30超で脂肪肝や慢性肝炎の精密精査が推奨される。AST (GOT)10〜30 U/Lアルコール性肝障害、肝硬変、心筋・骨格筋障害ASTがALTを上回る(AST/ALT比>1)場合、線維化の進行や肝硬変への移行を警戒。γ-GTP男性: 50以下
女性: 30以下アルコール性肝障害、胆汁うっ滞、薬剤性肝障害飲酒歴がなくても100を超えている場合は脂肪肝や胆道疾患の精査が必須。血小板数15万〜35万 /μL肝線維化の進行、肝硬変15万未満への低下は肝臓の硬化(線維化)が相当進んでいる強力な間接的証拠。
日本肝臓学会などのガイドラインでも示されている通り、特に注意すべきは肝機能数値ALTが単独で上昇しているケースです。脂肪肝の初期ではASTよりもALTが優位に高値を示します。放置して肝組織の線維化が進むと、肝硬変末期症状として知られる難治性の腹水貯留、意識障害を起こす肝性脳症、吐血リスクを伴う食道静脈瘤へと連鎖していきます。数値の段階で食い止めることが何よりの防衛策です。