ネット上の掲示板では、店舗が閉店する際に「出玉を出さなくなったから客が飛んで潰れた」という短絡的な結論が語られがちです。しかし、遊技場経営の実態を取材すると、単純な出玉調整の問題ではなく、遊技機メーカーとの取引条件や中古機市場の価格高騰という見えにくい力学が存在していました。
大ヒットスロット機の導入には、メーカーが抱える不人気機種の「抱き合わせ購入」が事実上の条件となるケースが業界内で常態化していました。資金力のある法人は不要な台を含めて一括購入し、主力機を優先導入できますが、中規模店ではそうした強引な購入戦略を取ることができません。
結果として、ファンが求めている最新の人気スマスロやパチンコが適正台数導入できず、導入できた頃には中古相場が跳ね上がっているという悪循環に陥ります。「客に出したくない」のではなく、「ファンが座りたい機械を揃えるための条件が極めて過酷だった」というのが、現場を取材して見えてくる業界のリアルな歪みです。