クライアントワークとは?自社開発との違いときついと言われる真相

クライアントワークとは?自社開発との違いときついと言われる真相

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クライアントワークとは、外部の企業や個人(クライアント)から依頼を受け、その事業目標の達成や課題解決を目的として制作物やシステム、サービスを提供する業務全般を指します。Webサイト制作会社、広告代理店、受託システム開発会社、コンサルティングファームのほか、業務委託で案件を請け負う個人事業主やフリーランスの多くがこの形態に該当します。

このビジネスの根幹は「他者の課題解決」にあります。自らのアイデアを形にして直接エンドユーザーへ届ける「自社サービス事業」とは、評価の基準や報酬が発生するプロセスが大きく異なります。

業界構造を正しく把握するためには、混同されやすい3つの働き方の違いを整理しておく必要があります。

第1に、受託開発とSES(システムエンジニアリングサービス)の違いです。受託開発は基本的に「請負契約」を結び、成果物の完成・納品に対して責任を負います。納期までに期待された品質のシステムを納めることで報酬が発生するため、開発の進め方や作業時間配分の裁量は受託側にあります。一方、SESは「準委任契約」が主流であり、特定の期間にエンジニアの労働力や技術力を提供すること自体に対価が支払われます。成果物の完成義務を負わない反面、クライアントのオフィスへの常駐や指揮系統の制約を受けやすい特徴があります。

第2に、クライアントワークと自社開発の違いです。自社開発企業は自社プロダクトの売上やユーザー課金、広告収入が収益源となるため、ユーザーの利用データを分析しながら中長期的にプロダクトを改善し続けます。一方のクライアントワークは、契約時に合意した要件を満たして納品した時点で売上が確定するため、短期間で多様なプロジェクトを経験できる半面、プロダクトがその後どれだけグロースしたかに対する直接的な収益リターンは限定的です。

Webデザイナー・エンジニアの職種例を見ても、その動き方は対照的です。自社開発のデザイナーが自社アプリの継続率やCVR(コンバージョン率)向上のためにABテストを繰り返すのに対し、受託制作のWebデザイナーは「クライアントのブランドイメージ刷新」や「新規採用サイトの立ち上げ」など、数カ月スパンでまったく異なる業界のクリエイティブを次々に手掛けます。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。