重いものを持つとなぜ腰を痛める?ぎっくり腰防ぐプロの技と新基準

重いものを持つとなぜ腰を痛める?ぎっくり腰防ぐプロの技と新基準

重いものを持つとなぜ腰を痛める?ぎっくり腰防ぐプロの技と新基準についての真相をご紹介します。

Q1:急に重いものを持ち上げて腰が「ギクッ」となった直後、冷やすべきですか?温めるべきですか?
A1:発症直後の急性期(受傷後48時間以内)は、患部に急性の炎症や微小血管の破綻が起きているため、氷嚢や保冷剤をタオル越しに当てて冷やす(アイシング)のが鉄則です。この時期にお風呂で温めたり強く揉んだりすると、血流が過剰に促進されて炎症が悪化し、痛みが激化します。激しい痛みが引き、慢性的な筋肉の強張りへと移行した段階(受傷後3日以降)から温熱療法へ切り替えるのが正しい対処法です。

Q2:重いものを持ち上げる際、腰痛予防ベルト(コルセット)はずっと着けておくのが正解ですか?
A2:常時着用は推奨されません。重量物を集中的に運ぶ時間帯や長時間の立ち作業時など、腰に強い負荷がかかる場面に限定して装着してください。休憩時間や事務作業、就寝時にまで着け続けると、腹横筋などの自前のインナーマッスルが衰え、かえって慢性腰痛が悪化するリスクがあります。

Q3:1人では持てないほど重い荷物を、どうしても動かさなければならない裏ワザはありますか?
A3:床面との摩擦を劇的に減らす手法が有効です。荷物の底に毛布や段ボール、あるいは厚手のバスタオルを滑り込ませ、その布の端を引っ張ることで、持ち上げることなく小さな力で滑らせて移動できます。また、家具スライダーなどの専用移動具を常備しておくことも推奨されます。

Q4:職場で重い荷物を運んでいて腰を痛めた場合、労災保険の対象になりますか?
A4:厚生労働省の「業務上腰痛の認定基準」を満たせば労災認定されます。突発的な事故(例:足元が滑ってバランスを崩し急激に重みがかかった)による急性腰痛や、日常的に重量物を取り扱う作業に従事していて発症した慢性腰痛などが対象です。ただし、「通常の日常業務の範囲内」と判断されると認定が難しくなるため、発生時の作業姿勢や重量、発症日時を詳細に会社へ報告し、医師の診断書を速やかに取得することが重要です。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。