下の血圧が100を超えたら危険?放置リスクと受診の目安を徹底検証

下の血圧が100を超えたら危険?放置リスクと受診の目安を徹底検証

下の血圧が100を超えたら危険?放置リスクと受診の目安を徹底検証の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点でまとめました。

診察室で医師が頭を悩ませるのが、「上の血圧は120〜130前後なのに、下の血圧だけが100を超える」という患者の訴えです。高齢者の高血圧では動脈そのものが硬化して上ばかりが高くなる「収縮期高血圧」が典型的ですが、30代から50代前半にかけては、下の血圧だけ高い原因がはっきりと異なります。

拡張期血圧を決定づける主な要素は、手足など全身に張り巡らされた「末梢血管の抵抗(通りにくさ)」と「心拍数」です。大動脈から枝分かれした細い動脈がキュッと細く収縮すると、心臓に戻る血流が滞り、拡張期の圧力が跳ね上がります。この末梢血管の異常な収縮を引き起こす主たるトリガーが、ストレスと拡張期血圧の関係です。

過重労働や精神的プレッシャー、睡眠不足が慢性化すると、交感神経が過剰に興奮し続けます。交感神経から分泌されるノルアドレナリンなどのホルモンは末梢血管を強制的に締め上げるため、結果として若年性の下の血圧上昇を招く構図が完成します。さらに、運動不足による内臓脂肪の蓄積や肥満、過度な飲酒も交感神経を刺激し、末梢血管の緊張を高める強力な推進力となります。

もうひとつ見逃してはならないのが、全体の約1割を占める二次性高血圧の可能性です。生活習慣の乱れではなく、副腎からアルドステロンというホルモンが過剰分泌される「原発性アルドステロン症」や、腎臓の動脈が狭くなる「腎血管性高血圧」、睡眠時無呼吸症候群(SAS)などが原因で、頑固な拡張期高血圧が生じる事例が報告各社や専門外来のデータから多数報告されています。特に若い世代で急激に下の血圧が100を超えた場合は、ホルモン検査や画像診断が欠かせません。

森 瞳
著者

森 瞳

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。