ネット検索で頻繁に目に飛び込んでくる「Fラン大学一覧」ですが、この言葉が生まれた学術的・実務的な背景を正確に理解している人は多くありません。元来、この用語は大手予備校の河合塾が2000年に導入した入試難易度分類「BF(ボーダーフリー)」に端を発しています。
模擬試験における合格可能性50%のボーダーラインを設定する際、受験者数に対して募集定員が大幅に上回り、不合格者がほとんど出ない学部・学科は統計上の偏差値が算出できません。河合塾ではこれらを便宜上「Fランク(Freeランク)」と呼称し、現在の入試難易度一覧では「BF」として表記しています。つまり、学術的に正統な定義におけるFラン大学とは「偏差値BF(ボーダーフリー)大学」のみを指します。
教育関係者の証言や河合塾の最新公開データを集約すると、現在全国に約800校ある大学のうち、学部単位も含めてBFと判定されている私立大学は200校〜250校規模に達しています。特に地方の文学部、家政学部、地域政策学部、あるいは定員規模の小さな地方新設校においてBF化が顕著です。
一方で、ネット空間では偏差値35未満の大学群を総称してFランと呼ぶケースや、さらに極端な言説では「MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)未満はすべてFラン」「日東駒専未満は行く意味がない」といった過激な拡大解釈が横行しています。情報の発信者が「どの定義」で語っているのかを見極めなければ、無用な焦燥感に煽られることになります。