公文書や報道各社のアーカイブを紐解くと、4月5日は国家の枠組みや世界の文化潮流が激変した日であることが分かります。
日本近代史において極めて重要な出来事が、1869年(明治2年)4月5日(旧暦2月24日)の東京奠都(とうきょうてんと)に関する決定です。明治天皇の東京滞在中は太政官を東京に置く旨が布告され、実質的に日本の首都機能が京都から東京へと移行する決定打となりました。また、その3年後の1872年(明治5年)4月5日には兵部省が廃止され、陸軍省と海軍省が正式に分立。近代国家としての防衛体制が法的に整えられた瞬間でした。
大衆文化に目を向けると、1975年(昭和50年)4月5日に特撮テレビ番組『秘密戦隊ゴレンジャー』の第1話が放送を開始しました。今日まで半世紀近く途切れることなく続く「スーパー戦隊シリーズ」の礎が築かれたのは、まさにこの日です。
一方、世界情勢や文化シーンにおける痛切な「命日」としても記録されています。 1994年4月5日、グランジ・ロックのカリスマとして若者の絶大な支持を集めた「ニルヴァーナ」のフロントマン、カート・コバーンがシアトルの自宅で逝去(享年27歳)。自著の手記や関係者の証言が伝える通り、商業主義に呑み込まれる苦悩と繊細な魂の限界がもたらした悲劇は、全世界のユースカルチャーに決定的な爪痕を残しました。さらに2018年4月5日には、スタジオジブリの名作『火垂るの墓』『かぐや姫の物語』などを手掛けたアニメーション映画監督・高畑勲氏が82歳で逝去。日本アニメーション界を牽引し続けた知性の喪失として、国内外のメディアで追悼特集が組まれました。