Q1:心電図で異常が出ないのに、なぜこんなに痛むのですか?
A1:心電図検査は心臓の大きな筋肉全体を流れる電気信号の乱れを測定する仕組みです。微小血管狭心症は、髪の毛よりも細い微細な毛細血管網の一部で血流が滞る病態であるため、心臓全体の電気信号には顕著な狂いが生じにくく、波形として記録されません。しかし、局所的な心筋細胞は確実に酸素欠乏に陥っているため、激しい痛みや強い圧迫感として知覚されます。
Q2:微小血管狭心症の寿命や予後はどうなのですか?突然死の危険はありますか?
A2:太い冠動脈が完全に閉塞する広範な急性心筋梗塞のように、発作直後に突然死へ至るリスクは極めて低いとされています。ただし、長期間にわたって微小循環障害を未治療のまま放置すると、心筋に慢性的なダメージが蓄積し、拡張不全型心不全などのリスクを高めることが判明しています。専門医の指導のもとで適切な投薬治療を継続すれば、健常者と変わらない予後と寿命を保つことが十分に可能です。
Q3:完治する病気ですか?「治った人」はどんな生活や治療をしているのでしょうか?
A3:病態の背景に血管内皮の老化やホルモンバランスの変化があるため、「ある日突然元の状態に完治する」というよりは、投薬と生活改善によって「発作が全く起きない寛解状態を維持する」疾患と捉えられます。ブログ等で回復を発信している患者の多くは、カルシウム拮抗薬による適切な血流コントロールに加え、睡眠時間の確保、冷えの改善、過重労働や無理な人間関係の見直しを徹底し、発作の誘因を日常生活から排除することに成功しています。