警察官の手信号を理解するうえで、最も混乱を招きやすいのが「警察官の体の向き」と「腕の角度」による色の変化だ。手信号には「腕を横に水平に伸ばす動作」と「腕を垂直に高く上げる動作」の2つの基本姿勢が存在する。それぞれの動作がどの方向に対して何色の信号を意味しているのかを整理する。
まず、警察官が両腕または片腕を肩の高さまで真横に水平に伸ばしている状態、あるいは腕を下ろして気をつけの姿勢で直立している状態の基準は以下の通りとなる。
- 警察官の身体の正面および背面に対面する交通:「赤色信号」と同じ意味(交差点への進入禁止・停止線で停止)
- 警察官の身体の側面(腕と並行する方向)に進む交通:「青色信号」と同じ意味(直進、左折、対向車等に注意しながらの右折が可能)
続いて、交通の切り替えを行う際、警察官が腕を頭上へ垂直に高く上げた状態の基準は次のようになる。
- 警察官の身体の側面(直前まで青信号だった並行方向)に進む交通:「黄色信号」と同じ意味(停止位置を越えて進んではならない。ただし、急ブレーキ等で危険が及ぶ場合はそのまま進行可能)
- 警察官の身体の正面および背面(直前まで赤信号だった対面方向)の交通:「赤色信号」のまま継続(変わらず停止し続けなければならない)
現場でドライバーがパニックを起こす最大の理由は、「警察官が腕を上げたのだから、赤で止められていた自分たちへの発進合図(青)に変わったのではないか」と勘違いしてしまうことだ。腕を上げる動作は、これまで青信号で通行していた並行側の車両に対する「まもなく赤に変わる(黄色)」の警告にすぎない。正面から警察官と対面している側にとっては、警察官が腕を上げようが下げようが赤色信号のままであるという大原則を忘れてはならない。