実際に車検証の不携帯で警察官に止められたドライバーたちは、現場でどのようなやり取りを経験しているのでしょうか。SNSや大手コミュニティサイトに投稿された実体験、および元交通警察官への独自取材から見えてくるのは、マニュアル化された機械的な取り締まりとは異なる「現場のシビアな裁量」です。
知恵袋やコミュニティ掲示板に寄せられた実際の体験談では、次のようなリアルな生の声が確認できます。
「仕事用の軽トラックでシートベルトの取り締まりに遭い、車検証を出そうとしたら自宅の机に忘れてきていた。警察官からものすごく厳しい口調で説教され、車検証の指導警告票を切られた。翌日、原本を持って警察署の交通課に出頭し、原本を確認してもらってようやくお咎めなしになったが、あの冷や汗は二度と味わいたくない」(40代・自営業男性)
一方で、一歩間違えれば検察へ送致される境界線について、元警察関係者は次のように内情を明かします。
「現場の警察官が最も警戒するのは、『車検証不携帯』を隠れ蓑にした無車検運行や無保険運行、あるいは盗難車や天ぷらナンバー(偽造ナンバー)の偽装です。その場ですぐに照会が取れ、単なるうっかり忘れだと証明できれば、警察署への出頭確認で済ませることが多いのは事実です。しかし、過去に何度も不携帯の警告を受けている者や、警察官を小馬鹿にして出頭を拒否するような悪質な態度をとった場合は、即座に調書を作成し、道路運送車両法違反事件として検察庁へ送致します。そうなれば略式起訴され、10万〜20万円程度の罰金命令と前科が確定します」
ネット上の「どうせ点数も引かれないし警告で終わる」という軽薄な書き込みを鵜呑みにして警察官に横柄な対応を取れば、一瞬で刑事罰のレールに乗せられるのが現場の隠された真実です。