Zaraはどこの国発祥?スペイン本国の歴史と日本との価格差を暴く

Zaraはどこの国発祥?スペイン本国の歴史と日本との価格差を暴く

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ZARAが産声を上げたのは1975年、スペイン北西部に位置するガリシア州の港湾都市ア・コルーニャでした。温暖な地中海リゾートのイメージとは異なり、大西洋の冷たい雨風が吹き付けるこの地方都市の路地裏に、第1号店がひっそりとオープンしたのがすべての始まりです。

創業者であるアマンシオ・オルテガ(Amancio Ortega)は、14歳でシャツ屋の配達員として働き始め、貧困の中から身を起こした伝説的実業家です。当時の回顧録や関係者の証言によると、彼は高級店に並ぶ美しいドレスを眺めながら「なぜ上質な流行服は一握りの富裕層しか着られないのか。普通の女性が手の届く価格で、今まさに欲しい流行服を作れないか」と強い問題意識を抱いていたといいます。

妻のロザリア・メラと共にバスローブの製造から事業を起こし、満を持してオープンさせた店舗の当初の名前は「Zorba(映画『その男ゾルバ』に由来)」でした。しかし、近所に同名のバルがあったため、急遽アルファベットの看板の型を組み替えて名付けたのが「ZARA」という名称だったという逸話は、ファッション史における有名な舞台裏の一つです。

アマンシオ・オルテガはメディアへの露出を極端に嫌うことで知られ、上場するまで公式写真すら出回らなかったほど徹底した現場主義者でした。彼が掲げた「顧客の声こそが唯一のデザイン指示書である」という冷徹なまでの顧客第一主義が、ア・コルーニャの地方ブランドを世界規模の怪物へと育て上げる原動力となりました。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。