『あの素晴らしい愛をもう一度』を原曲らしく聴かせる最大のハイライトは、一度聴いたら忘れられないイントロのギターフレーズと、流れるようなアルペジオ奏法です。ストロークによるジャカジャカとした伴奏だけでも成立しますが、指弾きのアルペジオを取り入れることで演奏の完成度は劇的に跳ね上がります。
イントロの弾き方は、Cコードのフォームをベースにした特徴的なメロディラインから始まります。TAB譜(タブラチュア)を追う際は、低音弦のベース音をしっかり響かせながら、高音弦(1〜3弦)の装飾音を粒立ちよくピッキングするのがコツです。特に「ド-ミ-ソ」の分散和音に挟み込まれるハンマリング・オン(指を指板に叩きつけて音を出す技法)を意識すると、加藤和彦ならではの躍動感あふれるアコースティックギターのニュアンスが立ち現れます。
伴奏パートのアルペジオは、「親指でルート音(コードの最低音)を弾いた後、人差し指・中指・薬指で高音弦を順番に爪弾く」という基本パターンを繰り返します。Cコードなら5弦、Emなら6弦、Fなら4弦(または6弦)を親指が確実に捉えることが安定したリズムを生み出す土台となります。指先を弦の奥深くまで入れすぎず、リラックスして撫でるようにピッキングするのが滑らかな演奏への近道です。