ネット上のまとめ記事やSNS投稿では、「誰でも可愛く使える流行の犬顔文字」として複雑な特殊文字が頻繁に拡散されています。しかし、ここには技術的な盲点が潜んでいます。
最大の問題は、検索性およびアクセシビリティの阻害です。例えば、耳の部分にUnicodeのマイナーブロック文字を使用している場合、視覚障がい者向けの音声読み上げソフトウェア(スクリーンリーダー)を通すと、「ホワイト・バーティカル・レクタングル、ブラック・スモール・サークル……」などと記号名称が長々と読み上げられ、メッセージ本来のテキストが完全に遮断されてしまう現象が生じます。
また、検索エンジンやSNSのアプリ内検索においても、特殊文字を含む投稿はキーワード一致率が著しく低下し、意図した情報拡散(インデックス)から弾かれるケースが少なくありません。見た目の可愛さだけで無節操に特殊文字を多用することは、情報伝達における思わぬ断絶リスクを孕んでいることを自覚しておく必要があります。