地球一周の距離を語る際、基準とする「断面」によって導き出される数値は明確に異なります。国土地理院が採用する日本の測地基準系や国際天文学連合(IAU)の公式測地データによると、地球の全周距離は以下のように定義されています。
- 赤道全周(東西方向の一周):約40,075.017 km(約40,075 km)
- 子午線全周(南北・両極を通る縦の一周):約40,007.864 km(約40,008 km)
- 全周の差:約67.153 km
東京から神奈川県小田原市、あるいは大阪市から京都府亀岡市までの直線距離に匹敵する「約67km」もの差がなぜ生じるのか。その根本原因は、地球の「自転運動」にあります。地球は地軸を中心におよそ時速1,700km(赤道付近)という猛烈な速度で自転を続けており、それに伴う強大な遠心力によって、赤道付近の外側へ引っ張られる力が働いています。
その結果、地球は幾何学的に真ん丸な球体ではなく、赤道半径(約6,378.137 km)が極半径(約6,356.752 km)よりも約21.385 km長い「扁平な回転楕円体(地球楕円体)」となっています。扁平率はおよそ298.257分の1という極めてわずかな歪みであるため、宇宙空間から肉眼で見れば美しい真球に見えますが、距離を厳密に計算すると「横周りのほうが約67km長い」という明確な事実が浮かび上がります。