本作のストーリーテリングを語る上で欠かせないのが、劇団☆新感線の座付き作家であり『天元突破グレンラガン』や『キルラキル』などの大ヒット作で知られる中島かずき氏による脚本です。
中島氏が得意とする熱血ロボットアニメの文脈と、高橋渉監督による情緒豊かな演出が見事に融合し、テンポの良いギャグから重厚なサスペンスへと一気に加速していきます。特に中盤、ロボとーちゃんが悪のチップを組み込まれ、冷酷な頑固親父へと変貌して家族を支配しようとするシークエンスは、一部のファンから「トラウマ級の鬱展開」と呼ばれるほどの緊張感を放ちます。
しかし、その絶望を打ち破る引き金となるのが、しんのすけが差し出す大好物の「ピーマン」でした。どれほどプログラムを書き換えられようとも、息子への愛情だけは消去できない。王道ロボットものの熱狂と人間ドラマの深みが高次元で結実した脚本構成は、まさに圧巻の一言です。