「Wasted Nights」は、原泰久氏の大ヒット漫画を実写化した映画『キングダム』(2019年公開、佐藤信介監督、山崎賢人・吉沢亮主演)の主題歌として書き下ろされました。中国春秋戦国時代を舞台に、天下の大将軍を目指す少年・信と、後の始皇帝となる若き王・嬴政の壮大な叙事詩を描く本作において、映画制作サイドは「映画のスケール感に負けない、世界基準の圧倒的なアンセム」をONE OK ROCKに熱烈にオファーしました。
当時、アメリカ・ロサンゼルスを拠点に制作活動を行っていたバンドに対し、映画の未完成段階であるラッシュ映像(編集途中の映像素材)が届けられました。Takaはその荒削りながらも熱量あふれる映像と主人公たちの剥き出しのパッションに強く心を動かされ、即座に楽曲の骨格をイメージしたと当時のインタビューで述懐しています。
制作には、世界的なヒットメーカーであるPete Nappi(ピート・ナッピ)やJMike(Jマイク)がプロデューサー・コライターとして参加しました。それまでのONE OK ROCKの代名詞であったポスト・ハードコアやエモの疾走感から一歩踏み出し、Imagine DragonsやQueenを彷彿とさせる雄大なスタジアム・ロックのグルーヴを追求。荘厳なストリングスと重厚なクワイア、Tomoyaが打ち鳴らす地響きのようなキックドラム、Toruの情感豊かなギターレイヤー、Ryotaの芯のあるベースラインが組み合わさり、映画のエンディングで観客の感情を一気に昇華させる奇跡のサウンドトラックが誕生しました。
本作は通算9枚目のオリジナルアルバム『Eye of the Storm』(2019年発売)の3曲目に収録され、バンドがグローバル市場へと本格的に舵を切った象徴的なマスターピースとして音楽史に刻まれています。