結論から言えば、世間が投げかける「役立たず」という烙印は、学部の教授陣やカリキュラムそのものに向けられたものというより、大学本部の醜聞に対する感情的な反発が極まった結果である。大手メディアやYahoo!ニュースのコメント欄には、大学側で問題が発生するたびに「危機管理学部があるのに無意味だ」という揶揶が殺到した。学内の専門家が組織の火消しに一切関与できなかった構造が、世間の失笑を買ったのだ。
実際、学部の教授陣には警察庁や防衛省、外務省の出身者、法学や政治学の第一線で活躍する研究者が名を連ねている。講義内容は極めて実践的であり、災害対応論やサイバーセキュリティ、企業リスク管理に至るまで多角的だ。しかし、大学という巨大組織が自らの危機対応で失態を演じ続ける姿は、いくら高度な理論を講義室で唱えても空虚に響くだけだった。看板と実態の乖離が生んだ悲劇と言わざるを得ない。