かつて『細かすぎて伝わらないモノマネ選手権』のステージで、視聴者の腹筋を崩壊させた人物がいる。くじら(お笑い芸人)だ。プロのアングラー(釣り師)やビリヤードプロ、あるいは「スター錦野旦」の妙にリアルな挙動を切り取った芸風は、当時のバラエティ番組において圧倒的なインパクトを残した。
誰も目をつけないマニアックな対象に光を当て、完璧な間とフレーズで落とす。あの独特なスタイルは、ものまねタレントがひしめくテレビ界でも異彩を放っていた。一発の切れ味だけで勝負するストイックな姿勢は、当時の演芸ファンを唸らせるに十分だったのだ。