連日満員御礼を誇る宝塚歌劇舞台公演の華やかなスポットライト。そこからアダルトビデオ業界という真逆の領域への転身は、芸能界全体のセカンドキャリア問題に一石を投じた。これまで元劇団員のセカンドキャリアといえば、舞台女優、実業家、あるいはマナー講師などが定番とされてきた。その固定観念を根底から覆す出来事だったからだ。
表現の自由か、それとも伝統の崩壊か。識者の間でも意見は真っ二つに割れている。「個人の職業選択の自由であり、他人が批判すべきではない」という肯定派。「伝統ある劇団のブランドイメージを損なう」と難色を示す慎重派。どちらの主張にも理がある。だが確実に言えるのは、自己表現の手段が多様化した現在、元スターたちの生き方もまた一筋縄ではいかなくなっているという事実だ。