祝福の場に用いられる誕生花でありながら、ネット検索では「1月4日 誕生花 怖い意味」というキーワードが後を絶ちません。なぜ美しい花に影のイメージが付きまとうのか、その真相は古代ギリシャ神話に隠されています。
ヒヤシンスの花言葉の由来となったのは、太陽神アポロンと美少年ヒアキントスの悲話です。2人が仲睦まじく円盤投げに興じていた際、嫉妬に狂った西風の神ゼピュロスが突風を起こし、円盤の軌道を狂わせました。円盤はヒアキントスの額を直撃し、命を奪ってしまいます。大地に流れた少年の鮮血から咲いた花こそがヒヤシンスであり、この伝承から紫のヒヤシンスには「哀愁」「悲哀」、赤には「嫉妬」という重い意味が付与されました。
一方、水仙の学名「Narcissus(ナルキッソス)」は、美貌に驕り他者の愛を拒み続けた美青年の名に由来します。復讐の女神ネメシスの呪いにより、泉の水面に映る自分自身に恋焦がれたナルキッソスは、想いが遂げられぬまま衰弱死し、その水辺に水仙が咲いたとされています。このエピソードが「自己愛」「うぬぼれ」というナルシシズムの語源となり、贈り物として警戒される一因となっています。
さらに植物学的な観点でも、水仙の球根や福寿草の全草にはアルカロイド系の強い毒成分が含まれています。神話の悲劇性と有毒植物としての側面が結びつき、「怖い意味がある」という都市伝説的な噂を補強しているのが実態です。