「夜間ですぐに病院へ行けない」「何とか自宅で応急処置をしたい」と考える方も多いはずです。しかし、厳しい現実として尿が出ない猫に対して飼い主が自宅で行える医学的な応急処置は存在しません。
無理に水分を飲ませようとシリンジで給水したり、利尿作用を期待してサプリメントを与えたりする行為は、膀胱の緊迫度をさらに高めて破裂リスクを加速させるため厳禁です。飼い主ができる唯一にして最大の「正しい初動対応」は、1分でも早く診療可能な動物病院を探し、安全に移送することに尽きます。
移動時は以下の点に配慮してください。
① お腹を圧迫しないキャリーの選定
抱っこや柔らかいスリングではなく、硬いハードタイプのキャリーケースを使用し、底にお気に入りのタオルやペットシーツを敷いて安静を保ちます。
② 体温低下を防ぐ保温対策
尿毒症が進むと急速に低体温症に陥ります。エアコンで車内を暖め、必要に応じてキャリーの横(直接触れない位置)に湯たんぽを添えて保温します。
③ 出発前の動物病院への事前連絡
「おしっこが何時間出ていないか」「血尿や嘔吐の有無」「到着予定時刻」を電話で伝えておくことで、病院側が到着後すぐに酸素室や導尿カテーテル、麻酔の準備を整えることができます。