いつも軽快な音を立てていた愛兎が、ある日突然ケージの隅でうずくまり、ちもちもしない 原因と対策を調べる事態に直面した飼い主は少なくありません。うさぎにとって「牧草を食べない」という現象は、単なる好き嫌いや気分の問題ではなく、即座に命に関わる急性疾患のシグナルです。
特に警戒すべき病態が「消化管うっ滞(胃腸うっ滞)」です。ストレス、毛球症、歯の痛み、急激な気圧・気温変化などによって胃腸の動きが停止すると、消化管内で異常発酵が起き、ガスが充満して激しい腹痛を伴います。うさぎは吐くことができない体の構造をしているため、消化管の停止は短時間でショック死を招く危険性を孕んでいます。
臨床データおよび専門医の指摘に基づくうさぎ うっ滞 サインの警戒レベルを整理しました。
初期の段階では、「牧草だけを残してペレットだけ食べる」「糞の粒が普段の半分程度に小さくなり、形がいびつになる」「糞の数が明らかに減る」といった微細な変化が現れます。これが進行すると、「一切の食事を受け付けない」「お腹を床に強く押し付けるようなポーズをとる」「痛みに耐えるように奥歯をゴリゴリと強く鳴らす(痛みの歯ぎしり)」という危険域に突入します。
牧草を半日(12時間以上)全く口にしない状態は、小動物救急における明確な受診基準です。自己判断で様子を見るのではなく、一刻も早くエキゾチックアニマル対応の動物病院へ搬送しなければなりません。