ほうれん草を美味しく仕上げるための基本となる茹で時間は、全体で約1分(60秒)が黄金律です。しかし、束ごと一気に熱湯へ投入してしまうと、火の通りにくい茎が硬いまま残るか、あるいは繊細な葉が熱でクタクタに煮崩れてしまうという二者択一の失敗に直面します。
料理レシピサイト「やまでらくみこ のレシピ」やキッコーマンの公式下ごしらえ指針でも推奨されている通り、この問題を解決する唯一の正解が「茎と葉の茹で分け(時間差投入)」です。まず火が通りにくい根元・茎の部分だけを熱湯に浸けて30秒カウントし、その後に葉の部分をすべて湯に沈めてさらに20〜30秒加熱します。この時間差によって、茎には心地よい歯ごたえが残り、葉は鮮やかな発色を保った絶妙な状態に仕上がります。
また、下処理段階でのひと工夫も見逃せません。キッコーマンやデリッシュキッチンが解説するように、根元の先端をわずかに切り落とし、太い根元には十字(細いものは1本)の切り込みを入れておくことで、熱の通りが均一化し、根元に潜む土や泥汚れも流水でスムーズに洗い流せます。