交通取り締まりの現場において、警察官はどのような状況でスマホホルダー利用者を「違反」と判断しているのでしょうか。現場の取り締まりデータやドライバーの体験談から、摘発の実態が浮き彫りになっています。
SNSやドライバーコミュニティに寄せられる体験談で最も多いのが、「赤信号で止まっている最中にルート再検索のためにホルダーのスマホをタップし、青信号に変わって発進した直後にパトカーや白バイに停止を求められた」というケースです。道路交通法上、車両が「完全に停止しているとき」はスマホ操作の禁止規定から除外されます。しかし、青信号に変わって車両が1ミリでも動き出した瞬間に指が画面に触れていたり、視線が画面に落ちたまま発進したりすると、走行中の操作・注視として即座に現認されます。
また、白バイ隊員やパトカーの乗務員は、周囲の車両のドライバーの「頭部の角度」「視線の推移」「手元の動き」を高い位置から徹底的に観察しています。ダッシュボード上やエアコン吹き出し口にホルダーを取り付けていても、視線が前方の交通状況から外れてホルダー側へ下がり、その状態が2秒以上続いている様子は外部から容易に識別されます。特に、夜間はスマートフォンのバックライトがドライバーの顔を下から照らし出すため、視線の動きが日中以上に明瞭に浮かび上がります。
取材に応じた交通警察OBの証言によると、「本人はナビを一瞬確認しただけのつもりでも、前走車のブレーキランプへの反応がワンテンポ遅れたり、直進時に車線中央をキープできず左右にふらついたりする兆候が出た時点で、警察官は確信を持って追尾・停止措置に移る」と語られています。単に目線が向いているかだけでなく、「車両の挙動の乱れ」が合わさることで、言い逃れのできない違反として処理されるのが取り締まりの実態です。