最高裁判所の裁判官は、長官1名と判事14名の合計15名で構成されています。日本国憲法第79条第2項の規定により、裁判官は任命後初めて行われる衆議院議員総選挙の際に国民審査を受け、その後10年を経過した後の総選挙で再び審査を受ける仕組みです。ただし、最高裁判所裁判官には70歳の定年制(裁判所法第50条)が定められており、就任年齢が概ね60代前半から半ばであるため、実質的にすべての裁判官が生涯で一度だけ国民審査を受けることになります。
2026年10月の前回総選挙で審査を受けた裁判官を除く、その後に新任された判事および交代期を迎えた判事が2026年の審査対象となります。最高裁裁判官のポストには長年の慣例として「出身母体の枠配分」が存在し、多様な法曹・行政の知見を反映させる構成が取られています。
最高裁判事の出身母体は、伝統的におおむね以下の比率で構成されています。
- 裁判官出身(キャリア裁判官):約6名(全国の高等裁判所長官などを歴任した実務のエリート)
- 弁護士枠(日弁連推薦):約4名(市井の権利擁護や企業法務に精通した民間の視点)
- 検察官出身:約2名(東京高検検事長や次長検事などの刑事司法トップ)
- 行政官・官僚出身:約2名(外務省、内閣法制局、厚生労働省などの出身者)
- 法学者出身:約1名(憲法・民法・刑法等の大学教授)
公式発表資料および最高裁人事の動向を分析すると、審査対象となる裁判官が「どの母体を代表し、どのような専門分野を歩んできたのか」を把握することが、判断の第一歩となります。長年刑事畑を歩んできた厳罰傾向の元検察官なのか、労働問題や人権擁護に取り組んできた弁護士出身なのかによって、法廷での判断基準に顕著な個性が現れます。