『ボーイフレンド』を語る上で欠かせない歴史的トピックが、2000年の『第51回NHK紅白歌合戦』初出場時に巻き起こった「歌詞変更騒動」です。当時、メディアやファンの間で大きな議論を呼びました。
歌詞中にある「テトラポット」は、株式会社不動テトラ(旧・日本テトラポッド)が所有する登録商標です。日本放送協会(NHK)は放送法第83条に基づき、広告・宣伝放送の禁止規定を厳格に運用していたため、「公共放送で商標名をそのまま歌えるのか」「歌詞の変更を余儀なくされるのではないか」とスポーツ紙各紙が報じました。
しかし、NHK側は「すでに一般名詞として広く定着している表現であり、特定の企業や製品を宣伝する意図は認められない」と判断。原曲通りの歌詞で生歌唱が行われました。この出来事は、aikoの歌詞が持つ大衆性と時代性を公に証明する象徴的なエピソードとして語り継がれています。
また、ネット上では「テトラポットは危険な場所であり、登る行為を推奨しているのではないか」という議論が散見されますが、これは文学的・情景的表現に対する過剰な解釈と言えます。ここでのテトラポットは、日常と非日常の境界線、そして二人だけの隔離された空間を演出するための舞台装置であり、青春の危うさと輝きを同時に表現するための必然的なメタファーです。