スナックの正式名称は「スナックバー(Snack Bar)」であり、本来は軽食(スナック)を提供する簡易酒場を指していました。そのルーツは1964年の東京オリンピック前後に施行された深夜営業規制に遡ります。当時、バーやキャバレーなどの夜間営業が厳しく制限された際、深夜に軽食(サンドイッチやトースト等)を出す飲食店として営業許可を取得した形態が現在のスナックの原型となりました。
日本の高度経済成長期からバブル期にかけて、スナックは「カウンター越しに女性店主(ママ)が酒や手料理を振る舞い、日常の愚痴や世間話を受け止める街の社交場」へと独自の進化を遂げました。全国の個人経営飲食店を調査する業界データによれば、国内のスナック店舗数は現在も約7万〜10万軒規模で存在し、全国の夜の飲食インフラとして根強い基盤を誇っています。
令和の現在では、昭和のノスタルジーを色濃く残すレトロ店舗に加え、若手オーナーが運営する「ネオスナック」や、女性客・若者が集うオープンなコミュニティ型のスナックが続々と登場し、世代を超えた交流拠点として再定義されています。