愛しとーとは怪しい?うるおい宣言の評判と岩本初恵社長の現在

愛しとーとは怪しい?うるおい宣言の評判と岩本初恵社長の現在

愛しとーとは怪しい?うるおい宣言の評判と岩本初恵社長の現在について押さえておきたい 注意点を分かりやすい構成で解説いたします。

「愛しとーと」と検索した際に表示されるネガティブなサジェストキーワードは、初めて商品を購入しようとするユーザーにとって強い心理的障壁となります。しかし、登記情報や行政処分歴、消費者庁の公表データなどを照合しても、同社が反社会的勢力や特定の宗教団体と関わりを持った事実は一切確認できません。ではなぜ、このような疑惑が一人歩きしてしまったのか。そこには企業カルチャーの独自性とプロモーション戦略が生んだギャップが存在します。

疑惑の発端となった第一の要因は、2014年に行われた「株式会社HRK」から「株式会社愛しとーと」への社名変更です。博多弁の「愛しとうと(愛しているよ)」をそのまま冠した社名は、合理的で無機質な横文字社名が一般的な通販業界において極めて異彩を放ちました。コーポレートアイデンティティに「この広い地球の中で一番愛をもった企業を目指します」という情緒的な理念を掲げたことで、文脈を知らないネットユーザーから「新興宗教の標語のようだ」と短絡的な連想を招くことになったのです。

第二の要因は、創業者である岩本初恵社長の際立ったキャラクターと、家族主義的な社内結束力です。自社CMに社長自らが出演し、社員たちと満面の笑みで肩を組む様子や、毎朝の長時間の朝礼で感謝の言葉を唱和する様子が情報番組で特集された際、その熱量の高さが一部の視聴者に「マインドコントロール」「異様な熱狂」と受け止められました。ドライな人間関係を好む現代の消費社会において、昭和的な濃密な人間関係を前面に押し出すブランディングは、見る人によって好意的な共感か、あるいは強い違和感かという二極化を引き起こす要因となります。

実際の愛しとーとは、佐賀県唐津市に国際基準の自社GMP認定工場を構え、厳格な衛生・品質管理のもとで製造を行う真っ当な健康食品メーカーです。怪しいと囁かれる噂の大部分は、同社の振り切ったブランディング演出と、感情移入型のマーケティング手法がデジタル空間の表層的な揶揄と結びついた結果生じたものと判断できます。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。