2018年9月、エンタメ界に激震が走りました。2002年のデビュー以来、絶大な人気を誇ってきたデュオ「タッキー&翼」の解散、そして今井翼のジャニーズ事務所(当時)退所が発表されたのです。
当時発表された公式発表コメントにおいて、今井は退所と解散の経緯について極めて誠実かつ悲痛な思いを語っていました。「現在も療養中の身であり、徐々に回復してきているものの、けじめとして事務所を離れ、心身ともに健康な状態になるよう治療に専念したい」という言葉は、妥協を許さない彼の責任感の表れでした。
芸能界関係者の取材によると、デュオである以上、自身が倒れれば相方の滝沢秀明の活動も制限され、全国ツアーや舞台の中止によって莫大な損害とファンへの落胆を生んでしまうという自責の念が、常に今井の脳裏にありました。当時、滝沢自身もプロデュース業への専念(引退)を決断する過渡期にあり、二人は幾度となく膝を突き合わせて将来を議論したとされています。
中途半端な体調のままステージに立ち続けることはファンに対する背信であり、表現者としてのプライドが許さない――。今井が選んだ「解散」と「退所」は、逃げではなく、自らの病状を正面から受け止め、相方とファンに対して誠実に引いた「人生の境界線(けじめ)」だったのです。