芳根京子さんの生い立ちを語る上で欠かせないのが、実父である芳根聡(さとる)氏の劇的なキャリアです。父親の職業はもともと広告業界の敏腕クリエイターであり、自ら広告制作会社やイベント企画会社を立ち上げた会社経営者でした。
最盛期には大手クライアントを多数抱え、年商は数億円規模に達していたと報じられています。まさに時代の波に乗った成功者であり、家族に贅沢な暮らしを提供していました。しかし、2000年代半ば、ITバブルの崩壊とともに転機が訪れます。共同事業として深く関わっていた大型プロジェクトが頓挫し、さらには当時世間を揺るがしたライブドアショックの余波をまともに受ける形で事業環境が急激に悪化。最終的に会社は経営破綻へと追い込まれました。
莫大な借金と収入の途絶。常人であれば心が折れてもおかしくない過酷な状況下で、父親が見せた姿勢は並外れていました。かつて社長として采配を振るっていたプライドを完全に捨て去り、家族を養うために郵便局の配達員をはじめ、運送業や飲食関係のアルバイトなど、昼夜を問わず泥臭く働き詰めたのです。
父親の現在については、実業の第一線から身を引き、北海道をはじめとする地方での農業関連の仕事に携わるなど、自然と向き合う穏やかな生活を送っていることが伝えられています。どんなに生活水準が落ちても愚痴ひとつこぼさず、汗を流して働き続けた父の背中は、思春期だった芳根京子さんの人生観に計り知れない影響を与えました。