首都圏を中心に、ソースの個性を前面に押し出して支持を集める店舗が急増しています。現場の熱気と利用客のリアルな評価から、独自の進化を遂げた代表的なスタイルを検証します。
まず圧倒的な熱量を誇るのが、チキン南蛮の名店として知られる日本橋や四ツ谷の専門店です。甘酢タレ(南蛮酢)をたっぷりと吸い込んだジューシーな鶏モモ肉に対し、マヨネーズ感をあえて抑えて卵の風味を前面に出した「食べるタルタル」が豪快にかけられます。ネット上のレビューでも「タレの甘辛さと卵のまろやかさが口内で合体し、白米が止まらなくなる」と熱狂的な支持を集めています。
一方、浅草や銀座に店を構えるエビフライ専門店では、アプローチが180度異なります。極太の車海老やブラックタイガーの純粋な甘味を邪魔しないよう、ケッパーの微かな苦味やディルの爽やかなハーブ香を効かせ、シャキシャキとした新玉ねぎの水晒し時間を秒単位で調整した軽やかなソースを提供しています。また、秋から冬にかけて愛好家が押し寄せる洋食屋のカキフライにおいては、海のミネラル感を受け止めるため、ピクルスの酸味をやや強めに立たせたクラシックスタイルが王道の評価を獲得しています。
近年SNSで大きな話題を呼んでいるのが、ソースを自分で好きなだけ追加できるタルタルソースかけ放題の定食店や、全国でも珍しいタルタルソース専門店の台頭です。東京の絶品タルタルソースを巡る食べ歩きコミュニティでは「ソースの海に揚げ物をダイブさせる背徳感がたまらない」という声が上がる一方で、「かけ放題の店の中にはマヨネーズでカサ増しして後半に胃もたれするものもある」といったシビアな意見も見られ、消費者の舌が急速に肥えている実態が浮き彫りになっています。