背中のトゲに隠された真実!恐竜アンペロサウルスの生態と化石解剖

背中のトゲに隠された真実!恐竜アンペロサウルスの生態と化石解剖

背中のトゲに隠された真実!恐竜アンペロサウルスの生態と化石解剖の注目ポイントを分かりやすくまとめてご紹介します。

「竜脚類=無防備な巨体」という従来のイメージを根底から覆したのが、ティタノサウルス類に属するアンペロサウルス・アタキス(Ampelosaurus atacis)です。彼らが生きていたのは、恐竜時代の最終章にあたる白亜紀後期(約7000万年前〜6600万年前)。現在の南フランスからスペインにかけての地域でした。

最大の特徴は、皮膚の中に形成された骨組織である「皮骨(オステオダーム)」です。アンペロサウルスの背中から腰にかけては、硬い骨板だけでなく、長さ25〜30センチメートルに達するスパイク状の骨棘が複数突き出ていました。ステゴサウルスのような剣竜類がすでに絶滅していた白亜紀末期において、首の長い竜脚類が自ら武装していた事実は世界中の研究者を驚嘆させました。

この強固な装甲は何のために存在したのか。最新のCTスキャン解析と骨組織の研究によって、主に以下の3つの役割が明らかになっています。

第一の目的は、同時代に生息していた肉食恐竜(アベリサウルス類など)の奇襲に対する「物理的な防御」です。巨体そのものが最大の武器だったジュラ紀の大型竜脚類と異なり、アンペロサウルスは比較的小柄だったため、急所である背部や首の付け根を守る鎧が必要でした。

第二に、装甲の内部に多数の血管痕が見られることから、太陽熱を吸収・放熱するための「体温調節機能」を果たしていたという説です。そして第三に、産卵期に大量に消費されるミネラルを蓄えておく「カルシウムの貯蔵庫」としての機能です。過酷な環境を生き抜くための多目的ツールとして、このトゲと装甲板は発達しました。

松本 悠斗
著者

松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。